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メンバーのふりかえり / ハタノエリより

わたしがシトラスリボンプロジェクトのメンバーになったのは、共同代表の甲斐朋香さんからのお誘いでした。「新型コロナウイルス感染症の風評被害で傷ついた人がいる。何かアクションを起こしたいけれど、言葉選びや発信の仕方を慎重に考えたいから協力してほしい」。深夜のメッセンジャーが放つ切実な言葉に、二つ返事で「協力します」と応じていました。

法学部准教授の甲斐さんは、言語感覚がとてもすぐれた方。そんな人が「他者の目を借りてでも」と気づかうぐらい、だれかを言葉で傷つけたり、言葉が独りよがりになったりすることがないよう、神経をとがらせて言葉を選んだのが、このプロジェクトの肝でした。

「差別をなくそう」という文言も、プロジェクトを支援してくれる人たちに「できれば使ってほしくない」と伝えました。無意識に差別を生んでしまうほど、不安になっている人たちをおいてきぼりにしてしまいそうで。そのときは“つよい言葉だな”と感じてしまったのです。

そもそも、シトラスリボンプロジェクトは、コロナ禍かそうでないかにかかわらず、いまこそ、だれもが生きやすい社会になることをめざそう、とはじめた取り組みです。つよいメッセージの代わりに、メンバーみんなで決めたフレーズが「ただいま、おかえりって言いあえるまちに」でした。しずかな言葉は、四国・愛媛から全国へと広がっていきました。

 

プロジェクトに携わって2年5ヶ月。書く仕事をしているわたし自身、誰かを傷つけることのないよう、言葉に心して向き合うことをこれまで以上に意識した日々でした。今回の学びを次の世代に伝えていくことを、この社会に生きるひとりとして逃げずにやらなくては。そんな境地にも至ったところです。

最後に、このプロジェクトには、たくさんの方々が、手弁当のわたしたちに支援の手を差し伸べてくれました。この場を借りて、心から御礼申し上げます。

たとえ「シトラスリボン」がなくても、プロジェクトの精神が息づく、人の世を願って。

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