私とシトラスリボンプロジェクトとの関りは、甲斐朋香先生から送られてきた1通のメッセンジャーからでした。「新型コロナ感染者の周りで、誹謗や中傷、差別が起きているみたい。なんとかしたい」ということでした。
その時に話し合ったのは、①自分たちのできることをしよう。(医療や精神福祉の専門家ではないし、感染者を探し当てて支援するということもできない)②一人で動いても限界があるので、仲間集めをしようの二つでした。早速、二人のネットワークで6人のメンバーに声をかけました。(その後3人に増えて9人になりました。)
メンバー間で、思いの伝え方、リボンの形は、色はなどについて、ほとんど初対面の人がいたにも関わらず、30分ぐらいでまとまりました。そこでは三つの学びがありました。
一つは、それぞれの意見を認め合い、一緒に形にする「共創」の良さでした。もう一つは、「誰一人取り残さない」というこだわりでした。誰かのために誰かを否定しない。さらに、それらを仕組みにするための考え方になった「共感と自発性」です。それは、見も知らない方々が、プロジェクトに共感し、リボンの掲示だけでなく、ポスターやチラシ、ホームページの提供によって支えていただいたり、楽曲やその楽曲に合わせたダンスの創作などのパフォーマンスが生まれたりしました。さらに、マスコミの力によって、全国にこのプロジェクトが伝わったころから、共感者として、自発的に取り組んでくれる人たちの多さにもびっくりしたし、安心もしました。
私の役割として、プロジェクトのことを伝える機会が多くありました。その中で、自分の身の回りの半径5mの中で、「ただいま、おかえりって、言いあえるまち」という姿に共感して、自分たちのできることを積み重ねて実現していくことの大切さを実感しました。これからも、それぞれの小さな思いを大切に、ともに育てていけることへの感動を大事にしていきます。